麻繊維を使用し数々の素敵なアイテムを創り出しているASAFUKUさんが開催された『麻糸博覧会』に行ってきました。
会場は、東京・西荻窪にある
昭和8年の古民家『一欅庵(いっきょあん)』
国の登録有形文化財であり
建物も中庭とても素晴らしく、心和む空間。
ディープカルチャーの西荻窪にこんな素敵な場所があったとは!
(画像:ASAFUKU HP より)
そして、今回観たかったのが、
麻糸づくりの原点をたどる『からむしと麻』の上映。
民族文化映像所(通称:民映研)が手がけた希少な作品で、1988年製作された
福島県昭和村の麻糸づくりを記録したドキュメンタリー映像です。
昭和村は、からむし(苧麻、ラミー)の一大産地で、また、麻(大麻、ヘンプ)の糸も両方と育てている珍しい土地。
からむし(苧麻、ラミー)
麻(大麻、ヘンプ)
昭和村では苧麻を「からむし」、大麻を「アサ」とよんでるそうで
物語は、「からむし」と「麻(大麻、ヘンプ)」の栽培から、糸づくり・布づくり に至る全工程が比較するように
ストーリー仕立てられていました。
仕上がっていく模様は、草の糸とは思えない美しくて強い強い生命力が映像から感じられ、
村のおばちゃんたちによる職人技術には圧巻でした。
「からむし」に比べ、「麻(大麻、ヘンプ)」の糸は光沢感が違い、同じ天然素材でも
やはり「麻(大麻、ヘンプ)」は繊維も強く、勉強になったのは言うまでもありません。
また、「麻」の糸作りは、「からむし」と比べて非常に手間がかかることを知り
”麻を日本で、復活させたい”
それは麻(ヘンプ)の持つ可能性を知っている方は(私も含め)心に秘めている想いだと思いますが、
今現在、戦後から「麻」の流通、そして生産、栽培面積も減少しているのには、
法律の問題もありますが、それ以上に、麻糸づくりを現代で生かすためには大変さがあることを映像から感じました。
それでもヘンプの繊維の持つ力は計り知れなく
今回は78種類もの展示品が飾られていたASAFUKUさん展示品の数々からはたくさんの可能性を感じ、
日常で活用できるアイテムはほとんど麻で生産可能だなと観て分かります。
日常で活用できるアイテムはほとんど麻で生産可能ってすごいことですよね!
そして、何より麻繊維の肌触り、質感、ぬくもりは化学繊維とは比べものになりません。
昔は、麻=ゴワゴワした繊維 だったと思いますが、 100%麻の下着なども展示されていて
触り心地も本当柔らかくて気持ち良いです。
また、今回は合同出展されていた宵衣堂(しょういどう)さんの伝統展示品も普段なかなかお目にかかれない品々も展示され
精麻の綱などはとても美しくて綺麗でした。
麻の種であるヘンプシードを私たちは扱っておりますが、
麻には、必要最低限で私たちを満たして、豊かにしてくれる
種から生まれるたくさんのストーリーがある植物だからこそ、自然とヒトが惹かれていくのだと
改めて、気づけた時間でした。
まだ、麻(ヘンプ)素材の小物や、洋服など試されたことがない方は、ぜひそのぬくもりを感じていただきたいです。
きっと、化学繊維では味わえれない、ふわっと心が豊かになる感覚が味わえると思います。
ASAFUKU オフィシャルページ
http://asafuku.net/